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経営者必見!ベンチャー企業ならではの特許・知財戦略事例集【特許庁HP】

このたび特許庁が知財戦略推進事業の一環として、近年成長を遂げているベンチャー企業の知的財産戦略を紹介する資料、

「国内外ベンチャー企業の知的財産戦略事例集“IP Strategies for Startups”」

を公表しました。

ここでは、ベンチャー企業がどのようにして知財戦略を構築し、ビジネスの成長に役立てているかが豊富な実例とともに示されています。

この資料は、ベンチャー企業の経営者クラスの方や、事業戦略の責任者の皆様に読まれるべきものだと思います。

特に、まだ自社で特許を取得したことがないか、あるいは本格的に知財戦略に取り組んだことがなく、

「特許を取っても役に立つのかどうか……」
「特許を有効に活用できるイメージがわかない」

と考えている方々にとって、非常に参考になる情報なのではないでしょうか。

※言及されているのはほとんど特許に関する事例のみです。あらかじめご了承ください

概要

この事例集では、IT・化学・バイオ・電気一般の分野で、国内外の有力ベンチャー企業がそれぞれ数社ずつ取り上げられています。

会社の概要および主な製品・サービスの説明に加え、各社の知財戦略が次の5項目にまとめられています。

1 事業方針
2 知財戦略
3 活動体制
4 活動の変遷
5 知財の活用

たとえば「活動体制」では社内の研究者や技術者をも巻き込んだ体制づくりや、外部の弁理士や提携企業との関係性が図示されています。

また「活動の変遷」のところでは、ベンチャー企業が事業を拡大していくそれぞれの段階に応じて、知財活動の方針や重視するポイントも変えてきているということがわかります。

ベンチャー企業が特許を取得すべき3つの理由

それではベンチャー企業にとって、特許はどのように役立つのでしょうか。

各社の活用事例から、以下の3点にまとめることができます。

1. 他社に模倣させない

競合他社による模倣を防ぐために特許を取得するのが、最も基本的な特許の取得理由でしょう。

紹介されている事例の中には、過去の苦い経験を教訓にしている、という企業もあります。
かつて独自技術を武器に画期的なwebサービスを開発したにもかかわらず、特許を取っておかなかったために大手の競合他社が同じようなサービスを投入し、あっという間に自社の優位性が失われてしまったというのです。

大企業は儲かるとわかったビジネスには、有り余る資本力を投下して一気にシェアを取りに行くことができます。そうなると、規模の小さいベンチャー企業はひとたまりもありません。

自社のビジネスに優位性をもたらす根幹技術を特許化することで参入障壁を築き、こうした競争に巻き込まれずに事業を拡大させていくことができるようになります。

もっとも、特許化するということはその技術を世の中に公開するということでもあり、メリットばかりではありません。

特許化すべきかどうかの判断は、「それを使用しなければ事業が行えないような技術」かどうか、また「特許権を侵害された場合にそれが判明しやすい技術」かどうか、などを基準に決めることとなります。

2. 大企業とも対等に渡り合う武器を手にする

2つ目は、特許を取得していることで、同種の事業を展開したい他企業から協業のオファーを受けたり、あるいはライセンス契約の可能性が生まれたりするということです。

先ほど挙げた例の状況とは一変して、今度は大企業の側から自社の技術を使わせてほしい、と言ってくるような立場に変えてしまう力を、特許は秘めているのです。

それだけにとどまらず、まだまだ実績の少ないベンチャー企業であっても、重要な特許を保有しているということが事業の信頼性の根拠となって、失敗のリスクを犯すことを嫌がる大企業とも提携関係を構築しやすくなる、というメリットもあります。

3. 資金調達をスムーズにする

そして、資金調達の際には知財戦略や特許保有状況が評価材料になりうる、という点もベンチャー企業にとっては重要です。

ベンチャーキャピタル等の出資者や公的機関の補助金、あるいは事業提携関係を結ぶ企業からは、その事業が標準特許やコア技術の特許を確保できているかどうかも可否判断のポイントになります。

特に、海外のベンチャーキャピタルは知財戦略の有無やその中身を厳しく見る傾向があるとも言われ、事業を海外展開することを目指すならば、より知財戦略の重要性も増してくるでしょう。

まとめ

資料中にあるこの一文が、一般的なベンチャー企業の知的財産に対する姿勢をよく言い表しているように思います。

アーリーステージのベンチャー企業では、知財よりもマーケットへの適合性やユニークな技術の有無に関心が寄せられる事が多い。知財は、ある程度の評価を得たあとの大規模な資金調達時に力を発揮する傾向がある。

ベンチャー企業は一歩間違えれば即倒産の危機、という立場で事業を運営していかなければなりません。

まずはビジネス的に「当たる」商品や技術を世に出せなければ話にならない、知財のことはその後だ……ということでしょう。

ただ一方で、早い段階から拡大後のステップを見据えて知財戦略を立てることは、決して無駄ではないということが事例集からもわかります。

いざ「当たった」というときに、他の追随を許さないシェア獲得、大企業と対等な立場での協業やライセンシング、さらにはベンチャー企業が飛躍的に成長するために欠かせない資金調達など、様々な場面で知財が身を助けてくれる可能性があります。

皆様のご参考になれば幸いです!

※特許庁「ベンチャー企業向け情報」サイトはこちら:
http://www.jpo.go.jp/sesaku/kigyo_chizai/startup.htm

ロジック・マイスター 編集部

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