中国・広州のベンチャー企業を訪問しました!
2018年12月19日~23日、北京商専永信特許事務所 (INTELIGHT IP)のお招きで、中国の広東省・広州市へと行ってきました!
今回は特許調査に関するセミナーに登壇させていただいたり、新進気鋭のベンチャー企業を訪問させていただいたりと、もりだくさんの広州訪問となりました。
今回訪問させていただいた、技術力とアイデアで勝負をかける中国企業の取り組みについても紹介していきます。
SBZL事務所 広州ブランチが入居しているオフィス
広州ブランチの皆様(写真奥側)
写真左から范 弁護士、李 弁理士、靳 弁理士(日本担当)
特許調査セミナー
日本における特許調査の歴史や、特許調査を行うことにより得られるメリット、実務に役立つ実践的な調査方法などについて、過去の具体的な事例なども交えながらお話する機会をいただきました。
当日は参加者が50名近くにものぼり、広州でも確実に特許・知財に対する関心が高まっていることが実感されました。
广州市迪美美容科技有限公司 (dimei)
企業HP(英語): http://dimyth.com/
セミナーに続いて私たちは、知的財産の保護・活用に積極的な広州のベンチャー企業を訪問しました。
最初に、美容機器メーカー「迪美」に訪問しました。
針を使わず浸透圧によって美容成分を肌に注入する機器など、高品質かつ低価格な美容機器製品を自社ブランドで市場に送り出している企業です。
2007年創業ということでまだ若い会社ですが、すでに経営理念を掲げて社内でも共有されており、しっかりした会社だという印象を受けました。
社内に美容機器のテスト室も
廣州普琳印刷制品有限公司 (PULLINE)
企業HP(中国語): https://pulin888.1688.com/
続いて向かったのは、ラベル製造メーカーの「普琳」です。
こちらでは主に製品説明用のラベルを作っていますが、この企業の技術によって折りたたまれた状態で作られているので、少ないスペースでも詳しい説明文を記載できるようになっているという特徴があります。
すでに様々な業種で大手メーカーと契約を結んでおり、家具メーカーのIKEAや自動車用オイルのMobilなどの商品にも、普琳のラベルが採用されています。
また製造ラインはほとんど自動化されていて、製造機械の調整のほかはほとんど工場にも人を置いていないということでした。
广州甩手电子商务有限公司
企業HP: http://www.ssintell.cn/
最後に、「甩手电子」という企業を訪問しました。
ここでは「スマートロッカー」と呼ばれる、新しいコンセプトのロッカーを開発し販売しています。
硬貨も物理的な鍵も不要で、QRコードを使ってロッカーの予約から利用料金の決済まで、すべてスマートフォンだけで利用できるのです。
すでに中国では広州市をはじめ全国各地のショッピングセンターや観光地への設置が進んでいるほか、日本進出も計画しているそうです。
特に東京・大阪などではコインロッカーの空きがない状況も目立ちますので、荷物が大きくなりがちな観光客の方々には重宝しそうですね。
スマートロッカーのデモ筐体
なぜか会議室に置かれている自動卓球台
中国に広まる「シェアバッテリー」
今回の広州訪問では、先進的なテクノロジーが日本以上に一般に普及していることを実感する機会が多々ありました。
その一例がモバイルバッテリーのシェアサービスです。
まだ日本ではほとんど見かけませんが、中国では2016年頃からスタートしたようで、商業ビルの入り口やレストラン、カラオケ店といった都市の至るところに設置されているのを見かけました。
これらもスマホで完結できるようになっていますが、料金はアリペイ(支付宝)やウィーチャットペイ(微信支付)で支払う必要があります。
残念ながらアリペイ等を使うには中国国内の銀行口座を開設しなければならないので、私たちのような外国人にとっては、まだこういったサービスを利用するハードルは高いのが実情です。
カフェに置かれていたシェアバッテリー「小电」
私たちロジック・マイスターは今後も、中国をはじめ世界各国の知財情報を収集・発信していきます。
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